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死の病原体プリオン

死の病原体プリオン

人気ランキング : 248818位
定価 : \1,995
販売元 : 草思社
発売日 : 1998/07/01

価格 商品名 納期
\1,995 死の病原体プリオン 通常24時間以内に発送

とにかくおもしろい。息もつかせぬ興奮と戦慄(せんりつ)の連続だ。ニューギニアの人食い族の間で呪術のせいとされた奇病に端を発する第1部から、「現代の生物学では解けない謎」を探る第2部、イギリスで発生した狂牛病を扱う第3部まで一気に読まされた。

本書のおもしろさの一面は、「免疫反応を引き起こさない感染症」の謎解きにある。ニューギニアのクールー、約200年前に発見された羊のスクレイピー、クロイツフェルト=ヤコブ病、狂牛病など、それまで何の関連もなかった病気が実は同じ病原体によることが徐々に明かされてゆく。

その病原体といわれるのがプリオンだ。プリオンは遺伝子を含まずに増殖する「感染性タンパク微粒子」なので、「遺伝情報の伝達はDNAからタンパク質へ一方通行に行われる」というセントラルドグマに反する。もしも、その性質が本当だとすると、生物学を根底から覆してしまうほどの物質である。しかしまだ仮説の域を出ないともいわれ、その真偽をめぐる考察も読みごたえがある。

何よりも、この病原体の恐ろしさに読者は衝撃を受けるだろう。放射線照射や360度の高温でも感染力を失わず、致死率は100%。患者の脳はスポンジ化し、苦しみと絶望の果てに死に至る。狂牛病の牛を食べるほかにも、さまざまな感染経路が考えられると本書は警告する。今のところ人間の感染例はヨーロッパにとどまっているようだが、しっかりした対策を取らなければどの国でも感染の危険はある。つまり、誰一人として他人ごとでは済まされないのである。(齋藤聡海)

タイトルに疑問あり!!

私の様な科学オンチにはストーリー仕立ての本書は解り易く
比較的簡単に読み進める事が出来ました。

狂牛病やクロイツフェルトヤコブ病について本格的に知りたいという
人には物足りないかも知れませんが、大騒ぎとなった狂牛病について
大勢の科学者が様々なアプローチでせまっていく様子は緊迫感もあり
引き込まれる部分もありました。

ただどうしても納得出来ないのは、本書では「プリオン」の命名者である
プルシナー氏に対して非常に否定的な立場を取っているにもかかわらず
(プリオンの定義に対しても懐疑的である)、何故こんな邦題がつけられた
のであろうか?という点。

確かに本のタイトルはパッと見て分り易いものが良いのかも知れませんが、
「死の病原体プリオン」というタイトルは本書の内容からすればあまりにも
センスが無い。多分著者もガッカリしてるでしょう。

内容だけ見れば★4つです。

興味深いところもあった。

全体的には初心者にも読みやすくなっていると思う。個人的には人食い族の話や、アイス・ナインなど興味深いところはどんどん読み進められた。
しかし、予備知識のない状況では難しく感じられる箇所もある。私は、レポートの課題としてこの本を読んだが、このレポートが非常に書きにくかった。このように感じたのは、読み物としての印象が強かったからではないかと思う。
しっかりとしたものではなく、ただつらつらと読書を楽しむために読むのにはオススメしたい一冊である。

プリオンを突き止めた研究者たちの物語。

〜最近牛肉を輸入再開するかしないかしか話題になってないけど、この本によれば、BSE発病してない牛でもプリオン持ってる牛を食べたら危ないし、それだけでなく、牛肉食べなくたって、プリオンを含んだ骨粉とかの飛散によってプリオンを摂取してしまう恐れがあって、生きてるだけで危ないじゃん!ってことになる。そこら辺最新情報をチェックしたいとこです。
〜〜病気の謎ときをしていく過程がエキサイティング(?)に描かれていて、ぐいぐい読めた。なので、理科本としての評価はわかんないけど、ドキュメンタリー本として最高。〜

プリオンにまつわる読み物として面白いです

この本は,プリオンの科学的な真実が分かるという訳ではありません.しかしながら,多くの取材からプリオンを巡って様々な科学者がいかに戦ってきたか,そしてそれを取り巻く政治的・行政的な背景などを非常に興味深く読ませます.スポンジ状脳症の研究でノーベル賞を受賞したGAJDUSEKのインタビューや人となりが分かるこの本は,ジャーナリストの仕事として面白いものだと思います.ですがたまに出てくるへんなもの(SF作家のコメントなど)は,ちょっといただけないです.ちなみにこの本の出版時に,福岡伸一氏は解説中でスポンジ状脳症プリオン原因説に疑義を挟んでいらっしゃっていますが,この本の出版された1998年以降,スポンジ状脳症の原因物質としてのプリオンの存在はますます認知される方向に加速?!??!??に進んでいると言っても良いと思われます.

この本には興味深い様々なデータが示されるのですが参考文献が無いためにその確認が出来ないのが残念です.もう少し,プリオンのデータに基づいた話題や参考文献も知りたいという方は,1997年のノーベル賞受賞時のPrusinerのScience誌の論文でも参考文献として触れられた日本のプリオン研究の第一人者である立石 潤氏による『プリオンとプリオン病』や小野寺 節氏らによる『脳とプリオン―狂牛病の分子生物学』がお奨めです.

実に『読ませる』

国内の狂牛病問題が深刻化し、一般の方々でもBSE関連本に興味を持たれる
機会も増えてきているかと思う。
だが、この病気は極めて難解でかつ新しい分野であるが為に、その指南書を
選出するのは決して容易なことではない。
 本作は一連のプリオン病をその発見当初からドキュメンタリータッチで描いている点が他の学術書と大きく違う。

まるで良くできたSF小説を読んでいるかのような読者を引き込む魅力を持ちつつ、その手の作品でありがちな誇大解釈はやや抑えられている感がある。
また感心するのはプリオンに関するデータが同関連書の内で他に見劣りしない、ともすれば優秀なものだということだ。

 プリオンをめぐる実際に起こった関連事件を経時的に追ってゆく手法も見事だし、要所要所ではややフィクション的な演出があるが印象は悪くない。
何より最後まで読者を掴んで離さないパワーは賞賛に値するだろう。
 これから興味をもってプリオンを調べ始める方には是非お勧めしたい一冊である。

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